旧日本高速フェリー さんふらわあ 8

(この製作記はNiftyServeF模会議室3番に以前アップしたものです。)


当艦略歴 当艦は、我が国最大最高速長距離カーフェリーとして華々しくデビューしたさんふらわあファミリーの4番艦であり、昭和48年6月25日に来島どっくにて竣工した。同年7月4日から、3番艦のさんふらわあ5とともに、日本高速フェリーの東京〜那智勝浦〜高知間(那智勝浦への寄港は接岸設備の関係から同年7月5日以後)に就航した。さんふらわあ5および8は、さんふらわあ型とほぼ同型であるが、総トン数が若干増加し、操舵室が一段高くなっている、煙突周りが違う、など、多少の違いがある。建造費は47億円で、当時のカーフェリーの中でも相当な高額であった(1、2番艦は36億円)。こうしてデビューした当艦であるが、昭和50年には日本高速フェリーの親会社である照国海運が巨額の負債を抱えて倒産し(さんふらわあファミリーの建造も一因とされる)、創立以来赤字続きの日本高速フェリーも規模縮小を余儀なくされている。当艦は昭和57年に内装の改装を受けるが、会社の建て直しのため昭和59年には来島どっくに売却され、チャーターバックされて運行された。しかし、平成2年には東京〜那智勝浦〜高知航路の営業権は、日本沿海フェリー(この年の年末にはブルーハイウェイラインに社名変更)に買収され、途中、「さんふらわあ とさ」と改名されたりしながら、平成9年まで就航する。そして新造船「さんふらわあ くろしお」の登場をもって、引退した。
キットについて キットはさんふらわあ8の新造時を再現しており、煙突には日本高速フェリーの社章がモールドされています。約20年ほど前に中村産業から発売されたものです。フルハルモデルで、モーターライズ、ディスプレーのどちらかを選んで組み立てるようになっています(舵やスクリューがそれぞれ用意されている)。キットそのものはモールドも十分ですし、よく感じを捉えていると思います。ただ、一部パーツの合いが悪いところがあり、また、傷、へこみが相当ありますので(へこみに関しては、すべての側面にあると思って取り組んだ方がいいです(^^;)、基本的な処理は必要です。しかし何といっても、1/700で、戦後の客船(カーフェリー)で、プラキットで、入手しやすくて、安い、と何かとポイントの高いキットだと思いますので、軍艦onlyの方も、気晴らしにでも作ってみてはどうでしょうか。 
船体・甲板 今回はWLに改造しました。吃水線に沿ってカッターで切り、船底板としてプラペーパーをあてがいました。接着できるところはしっかりと接着し、隙間にはパテを埋めました。とってもアバウトで楽なやり方です(^^;。船体の両舷(特に前のランプウェイ周り)にへこみがありますので、サフを吹いて見逃さないようにきっちり埋めていきます。船体側面はかなり面積が広く、よく目立ちますのでぬかりなく。甲板にも多少傷がありますので、しっかり消しておきます。また船首の吃水線辺りが少しごつい感じがしますので、シャープにしておきます。甲板と船体を仮組みしてみると、ランプウェイ辺りに隙間ができてしまいます。甲板は先に塗ってしまい、それから接着して隙間を埋め、船体を塗装するといいでしょう。船名と太陽のマークはモールドされていますが、実艦は塗装のみです。腕に自信のある方はモールドを消してから塗装してもよいでしょう。あと船尾にも船名が入っていました。部品A2の煙突基部右側には小さな太陽のマークが描かれていました。前後のデッキにあるリールはそのまま使いました。前のデッキにおかれている錨は省略しました(気が向いたら作ろうかな(笑))。 
艦橋・上部構造物(前) 艦橋周りの合いが多少苦しいです。特に部品A6はかなりきついです。また、部品B18の操舵室下の窓の数が多いです。左右各4個あいていますが、各2個(箱の写真参照)ですので修正します。主甲板(A1)を艦橋の部分で切断してから、艦橋・操舵室の組み立て・取り付けをした方が作業は楽だと思います。マストは基本的な構成は問題はないのですが、結構大まかなのですっきりさせたいです。特に部品C1は厚く幅が広いので、薄く、幅を狭めて、部品C13を取り付けるダボを削り落とします。部品C10についても同様にします。日本高速フェリー時代は、すべて白に塗られていました 
上部構造物(中)・煙突 キットはモーターライズができるように(電池が換えられるように)部品A3が動くようになっています。そのため甲板と隙間ができてしまいます。これをきっちり埋めます。(煙突甲板下にも隙間ができます。忘れず埋めてください。) 煙突ですが、部品C12の煙路の長さがバラバラですのできちんとあわせます。色は黒を指定していますが、焼き鉄色あたりの方が近いです。側面の社章は白で塗られていましたが、後(改装後か?)には削られました。あと写真を参考に、0.3ミリの真鍮線で煙突カバーを支える支柱を立てています 
上部構造物(後ろ) ドームの横のアーチが省略されていますので、追加します。この辺りはさんふらわあ型と異なる点ですので、押さえておきたいところです。そこへあがるタラップの出口が外側に寄ってますので、約1ミリ内側によせます。非常に細かいことですが、プールのあるデッキに上がる階段の向きが逆になっています。目立たないところでもあるので、無視しても構わないとは思いますが(^^;。 
塗装について 客船にとっては、特にこの船の場合、船体を美しく塗装できるかどうかが出来不出来を決定するといっても言い過ぎでないと思いますので、注意して塗装しました。その下地に普通のグレーのサーフェイサーを吹き、普通の白を吹いてもきれいに発色しそうに無いので、前回のビスマルク(ほとんど白に近いグレー)を作ったときに使ったグンゼのホワイトサーフェイサーを吹き、パテ盛りの跡もほぼ白くしてから、キャラクターホワイトを吹き付けました。ホワイトサーフェイサーは隠ぺい力はそんなに強力ではありませんが、仕上がりが白なのはありがたいです。薄く、数度に分けて吹くようにすれば、パテのグレーも隠してくれます。一方、キャラクターホワイトは半つやの白で、強力な隠ぺい力を持っています。国鉄色の白もかなりの隠ぺい力だと聞いたことがありますが、実物を持っていないので、今回は試せませんでした。太陽のマークを書き込んでから、トップコートの半光沢クリヤーを吹き、つやを押さえ、均一にしました。甲板ですが、インストには「緑」が指定されていますが、1/700の模型には少しきつすぎる気がしましたので、パークグリーン(X28) 3:スカイブルー(X14) 1:フラットイエロー(XF3) 0.5で作ってみました。少し緑を弱めた感じです。パークグリーンは明るい緑、スカイブルーは水色などで代用できると思います。ちょっと明るすぎる感じがしないでもないですが(^^;。今回は豪華客船(カーフェリー)ですので、ちょっと張り込み(笑)、エッチングパーツの手すりを使い、また階段のモールドはすべてエッチングのタラップに替えました。タラップの手すりを起こすのを忘れてしまうというチョンボをしてしまいましたが(^^;、実感が出ていい感じです。
その他 甲板上の小物のいくつかの表現が省略され、円柱やブロックにされていたりしますので、手持ちの資料や腕と相談して、再現されるとさらによいでしょう。今回はほとんど細部の資料が無かったので、そのままにしています。あと、プールは水の素で作りましたが、慣れないせいか、まるで凍ってるみたいになりました(^^;。
トほほ エッチングがらみなのですが、やっぱり瞬間接着剤はまずかったですね(^^;。ところどころ、甲板が白くなってしまいました。面倒がらずに、エポキシ接着剤辺りを使うべきでした・・・。
参考資料 世界の艦船 第180集 1972年8月号
第317集 1983年1月号
第350集 1985年5月号
第541号 1998年8月号
さんふらわあ8の写真

 


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